人間の品格
「品格」について色々なものが出版されています。「会社の品格」、「男の品格」、「女性の品格」、「病院の品格」 など、品格について述べられています。
これらの本を読むなかで、一番心に残ったのが「女性の品格」です。しかし、女性の品格について書いてはいるものの結局は、「人間の品格」について述べているということがわかります。筆者は、品格を出すために次のようなことに気をつけてみたらどうかと色々と提案しています。下記はその中で「なるほど」と思ったものです。(参考文献 : 「女性の品格」 坂東真理子著)
(1) 礼状をこまめに書く
「品格のある人は、まず礼状を書くところから始まるといっていいでしょう。感謝の気持ちを伝えることは、あなたの品格を高めるだけでなく、あなたの人生を豊かにする魔法の杖でもあるのです。いろいろな集まりに顔を出して名刺を配り歩くだけがネットワークつくりではありません。心のこもった礼状によって、あなたの名前は相手に好意とともに刻みつけられるはずです。」
この文章を読んでから、今までお礼状などは、特別な時にしか書いていなかったことを反省しました。催し物などに招待されたとき、食事をご馳走になったとき、いい話を聞いたとき、何かの縁を取り持ってもらったとき、会社訪問して丁寧に応対して戴いたときなど、いろいろな場面で、ほとんどお礼をしてこなかったのが現状でした。
また、この「お礼状を書くこと」が品格の第一だと知ってからは、私がたよりを書いたり、何かのアドバイスをさせて戴いたり、季節の青果などを送ったときなど、一枚のおはがきやお礼状を戴くと、その人の品格を感じるようになりました。
(2) 型どおりの挨拶ができる
「冠婚葬祭の時には、立ち居振る舞いで大事なことは、おどおどしない、きょろきょろしないこと、堂々と礼儀正しく行動すること。」を挙げています。
「一般参加者の場合には、受付で “今日はお招きありがとうございます。このたびはおめでとうございます(ご愁傷さまでした)。” と型どおりに丁寧に言えることが重要です。」
また、スピーチを求められたときには、無碍にことわらずに、まず、大きな声で自分の名を名のり、“おめでとうございます。”と言い、主催者を祝い、会の趣旨に賛意を示し、「友人代表として等」のスピーチの根拠を示し、それにふさわしいエピソードを一つ紹介し、最後にもう一度、あらためて「おめでとうございます」と締めくくることができれば上出来です。」と言っています。
私が知人と飲んでいたときに、その知人を車で迎えに来た息子は、初対面の私に対して、「父がたいへんお世話になっております。私は息子の〇〇〇〇です。」ときちんと自己紹介ができません。
挨拶を型どおりにきちんと言える人が少なくなっています。
著者は、この他に次のようなことを品格のある生き方として提言しています。
・長い人間関係を大事にする
・ネガティブな言葉を使わない
・贅肉をつけない
・無料のものをもらわない
・怒りをすぐに顔に出さない
・聞き上手になる
・人の見ていないところで努力する
・頼まれたことは気持ちよくするか、丁寧に断る
・時間を守る
社長や上司が人間としての品格のある生き方をすれば、社員は社長や上司を尊敬しこそすれ、嫌いにはならないでしょう。上司や同僚、部下との関係でよい影響をもたらすものと思います。
熊本県よろず支援拠点コーディネーター 原川 修一
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